コラム

心理学でひも解く!苦手な人との付き合い方と心が軽くなる3つのヒント

日常でふと、「この人、ちょっと苦手かも…」と感じる瞬間はありませんか?

この記事では、「苦手な人」に対する感情がどのような心理メカニズムによって生まれるのかを解説し、少しでも気持ちが楽になるためのヒントをご紹介していきます。

この「苦手」という感情は一体どこからくるのか?この記事で、相手との関係が楽になるヒントが見つかると嬉しいです☺︎

なぜ「苦手な人」が気になるのか?

もしかしたら、その相手は特に意地悪をしてくるわけでも、何か問題があるわけでもないかもしれません。

それでもなぜか関わるたびにモヤモヤして、自分の中にネガティブな感情が湧いてくる…。

この感覚、実は、思ったより多くの人が経験しているんです。

一体、この「苦手」という気持ちはどこから来るのでしょうか?

苦手な人は「気になる存在」になりがち


実は「苦手意識」は、私たちの心が持つ自然な反応として、特定の心理メカニズムによって引き起こされていることが多いのです。

つまり、苦手意識はただの「好き・嫌い」だけでなく、私たちの心の奥にある何かを映し出している可能性があります。

面白いことに、私たちは特に仲の良いわけでもない相手に対して苦手意識を持つことが多いです。

例えば、友人の友人や職場の同僚、あるいは少し距離がある知り合いなどが、どうしても気になってしまう…。

実際には、普段あまり関わりがない分、その人の行動や言葉に対して余計に過敏に反応してしまうんですね。

これは、心理学で「異質感」や「投影」と呼ばれる反応から来ていることが多くあります。

異質感」とは、自分と異なる性格や考え方を持つ人に対して不安や違和感を感じるメカニズムです。

また、「投影」は、実は自分の心の中にあるコンプレックスや不安、過去の経験を、相手に無意識に重ね合わせてしまうメカニズムのことを指します。

苦手意識は「自分にとってのサイン」

「苦手だな…」と感じる相手は、実は「自分の心が見せている大切なサイン」と捉えることもできます。

相手へのネガティブな感情に注目することで、

自分がどんなことを気にしているのか
どんな価値観を持っているのか

を知る手がかりになるのです。

「苦手意識」は、無意識のうちに自分の内面と向き合うきっかけをくれます。

自分の性格や過去の経験、価値観の中に何かしら関連する要素がある場合、そこに目を向けることで、その「苦手」をポジティブに変えるためのヒントを見つけることができるかもしれません。

では次に、この「苦手意識」がどのような心理メカニズムによって生まれるのかについて詳しく見ていきましょう。

苦手意識が生まれる心理メカニズム

苦手意識がどこからくるのか考えたことはありますか?

実は「苦手だな」と思う気持ちの背後には、私たちが無意識に持つ心理的な反応が隠れています。

今回は、代表的な3つの心理メカニズムを紹介します。

1. 投影:自分の一部を相手に映している

心理学で「投影」とは、私たちが自分自身の中にあるコンプレックスや未解決の感情を、他者に映し出している状態のことを言います。

例えば、相手が積極的な行動をしているのを見て「なんだか苦手」と感じたとき、自分の中にも「もっと積極的に動けたら…」という願望が隠れていることがあるのです。

この「投影」によって苦手意識が生まれる場合、相手を嫌だと感じるのは、実は自分が心の中で向き合えていない部分だからかもしれません。

相手の行動に対してイライラしたり不安を感じるとき、それは「自分もああなりたい」「でも自分には難しい」という心の葛藤が影響している可能性があるのです。

2. 防衛機能:過去の経験からくる反応

以前に似たタイプの人とうまくいかなかったという経験があると、無意識にそのタイプの人を苦手に感じてしまうことがあります。

これもまた、心理メカニズムのひとつです。

脳は過去の体験を元に「このタイプは自分にとって危険かも」「また嫌な思いをするかも」と警戒することで自分を守ろうとします。

例えば、以前に自己主張が強い人と対立して辛い思いをしたとしましょう。

すると、同じように自己主張の強い人に出会ったとき、過去の体験がよみがえり「この人もきっと同じ」と感じてしまうことがあるのです。

これは防衛機能であり、過去の経験を元に、また傷つかないようにと心が反応しているんですね。

3. 異質感:自分との違いがストレスに感じる

人は、共通点が多い人には安心感を抱きやすい一方で、違いのある相手に対しては「自分を否定されるかも」という不安を抱くことがあります。

心理学ではこれを「異質感」と呼びます。

例えば、あまりに価値観が異なる人、考え方や言動が自分と正反対な人に対して、なんとなくモヤモヤすることはありませんか?

これは本能的な防衛反応として「この人は自分と違う」「受け入れられないかも」という警戒心が生まれるからです。

つまり、異質な相手を「苦手」と感じるのは、自分を守ろうとする心の自然な反応なんですね。


苦手だと感じる相手に対する気持ちは、自分を知る手がかりにもなります。

どの心理メカニズムが働いているのか意識することで、相手への見方が少し変わり、気持ちが軽くなるかもしれません。

では、実際に苦手意識を和らげるための具体的な方法を紹介していきます。

苦手な相手との関係が楽になる3つのヒント

苦手意識がどのように生まれているのかがわかったら、次はその意識を少しでも軽くし、相手との関係をスムーズにするためのヒントをご紹介します。

これらのポイントを意識することで、苦手な人との付き合いが少し楽になるかもしれません。

1. 「投影」を意識する:自分の中の感情を見つめる

苦手な相手に対して感じるイライラや不安は、もしかすると自分が抱えている未解決の感情かもしれません。

相手の言動に強く反応する時は、

私がこの人に反発を感じるのは、何に心を揺さぶられているんだろう?

と少し立ち止まってみてください。

たとえば、自分が「控えめでいよう」と思っている時に、堂々と自己主張する人を見ると「苦手だな」と感じることがあります。

そこで「本当は自分も少し堂々としたいのかな?」と気づくと、相手の行動が気にならなくなる可能性があります。

このように、相手の言動を通じて自分の心の動きを見つめ直すことで、苦手意識が薄らぐこともあります。

2. 過去の体験を「今」に持ち込まない

過去の嫌な経験が原因で、相手に対してネガティブな感情を抱いてしまうことがありますが、それは本当に「今」の相手の姿でしょうか?

「この人も過去のあの人と同じに違いない」という思い込みが強いと、無意識に相手に対して心を閉ざしてしまいます。

一度、「今のこの人は過去とは違うんだ」と意識的に思うことで、少しずつその苦手意識を和らげることができます。

過去の記憶に縛られず、今の相手を見つめることで、新しい側面が見えてくるかもしれません。

毎回、新しい気持ちで接する意識を持つことが、苦手な相手との関係改善に役立ちます。

3. 相手と異なる部分を「学び」として受け入れる

人は、自分と違う性格や価値観を持つ相手に不安を抱きやすいものですが、その「違い」を新しい発見や学びと捉えると、心が少し楽になります

相手の持つ異なる価値観や意見に目を向け、「こういう考え方もあるんだ」と、好奇心を持って観察してみましょう

例えば、「なぜこの人はこんなに大胆なんだろう?」と気になる相手がいれば、「その大胆さの裏にはどんな考えがあるんだろう?」と興味を持ってみるのです。

異なる視点を知ることで、自分の考えや価値観が広がり、苦手意識も次第に薄れていくことがあります。


苦手だと感じている人との付き合いがこれらのヒントを知ることで、自分の心の動きを知り、相手の見方を変えることになり、以前とは違った穏やかな関係が築けるきっかけになるかもしれません。

苦手な人との付き合い方を楽にするための3ステップ

苦手な人との付き合い方について、心理学の視点から考えると、さまざまなヒントが見えてきたと思います

ここまでお話ししたように、苦手意識は心理メカニズムによって自然に生まれるものです。

しかし、その苦手意識を軽くし、よりスムーズな人間関係を築くためには、実践できる具体的なアプローチも大切です。

ここでは、具体的に実践できる方法を3つのステップに分けてご紹介します。

1. 自己理解を深める

まずは、自分自身を知ることが大切です。

苦手な相手に対する感情を整理し、自分が何を感じているのかを理解することで、冷静にその人との関係を見つめ直せます。

✔️日記を書く
✔️自分を振り返る時間を持つ

など、自分の気持ちや考えを表現する時間を持つことが効果的です。

2. 小さな一歩から始める

苦手な人との関係を改善するために、大きな変化を求める必要はありません。

まずは小さな一歩から始めましょう。

例えば、

✔️相手に挨拶をする
✔️少しだけ会話を交わす

など、小さな行動を積み重ねることで、徐々に関係を深めることができます。

最初は緊張するかもしれませんが、小さな成功体験が自信につながります。

3. コミュニケーションを工夫する

苦手な相手とのコミュニケーションは、相手の言動に振り回されず、自分の言葉で思いを伝えることが重要です。

相手が苦手でも、少しでも共通の話題を見つけることで、会話を楽しむことができるかもしれません。

また、相手に対して自分の立場や考えを丁寧に伝えることで、理解を得られる可能性が高まります。

終わりに

苦手な人との付き合いは時にストレスを感じることもありますが、心理メカニズムを理解することで、気持ちが少し楽になる部分があったのではないでしょうか?

自分の感情や相手の特徴を理解することで、新たな気づきや発見などもあったかもしれません。

まずは一歩一歩、今の自分にできることを少しずつあなたのペースでやっていきましょう!

必ずしも苦手な人との関係性を頑張って克服する必要はありません。

まずは自分に優しく、そして余裕があれば、相手にも優しさを持って接することが、良好な関係を作る第一歩になるかもしれません。

この記事が、あなたの心を今より少しでも楽になり、素敵な人間関係が築けるきっかけとなればとてもうれしいです!

ABOUT ME
ぽの|自己変革アドバイザー
大阪府出身・神奈川県三浦市在住。 「人にどう思われるか」人目を気にしがちな人が、堂々と内面から自信を持って輝く自分になるためのサポートをセッションを通して行っている。 これまでのセッション実績1800件以上。 自身もトラウマや気にしいを克服し、現在は自分ファースト人生を実践中。